頑張れって言われて

大丈夫って言われて

もう少しって言われて

いろいろ心配されて

嬉しいし

助かるし

思っていてくれるんだろうって

わかる

でも

でもさ

もう

泣いてもいいんだよね…

そうじゃないと

もう

進めないんだよね

前にも

後にも

もう

進めないんだよね

どこまで頑張ったらさ

どこまで歩んだらさ

どこまで

何を

どうしたら

許してもらえるの？

どこまで

何を

どうしたら

解放されるの？

そんな風にしか

思えないんだ

…

言われたことを

言われるままにやり続けてきて

思ったことは

ほとんど

飲み込み続けてきて

そうするとさ

少しずつ少しずつ

何も感じなくなっていって

悲しいとか、寂しいとか

減っていって

それはそれでよかったの

でも

でもね

一緒になって

嬉しいも、楽しいも

なくなっていっちゃった…

何をしていても

ずっと

何も感じなくて

心からの笑顔も、心からの涙も

ぜんぶ

無くなっちゃった…

そうなって初めて気づいたの

このままだと…本当に…あぶないって

前にも後ろにも

進めないって

だから

だからさ

もう

泣いてもいいんだよね…

逢いたいって言えばよかった

話をしたいって言えばよかった

触れていたいって言えばよかった

ありがとうって

ごめんなさいって

ばかって

もっと言えばよかった

あれだけ届けられたのに

あれだけ届けられる場所にいたのに

何を我慢して

何を躊躇して

何を戸惑って

何を遠慮して

いたんだろう

何も…何も、わかってなかったんだよね…

あれだけ届けられたのに

あれだけ届けられる場所にいたのに

そんな後悔が

何の躊躇もなく

目の前に来るって

分かっているのに…

それでも

それでも

前にも、後ろにも行けない自分に

呆れかえることすら

できないほど

何も感じなくなってしまって

そう

まるで

ずっと

瞳を閉じているような日々

だって

そうでもしないと

もう

すべてを諦めて

すべてを投げ出して

しまうだろうから

白黒の景色の中で

かすかに

わずかに

届きそうな声は

逢いたい

って

懸命に叫び続けている

でも

そのかすかな声も

しだいに

周囲の景色と騒音にかき消されて

いつの間にか

スッと

消えてしまう

…

仕方ないか

…

たったそれだけの言葉だけで

済まされてしまう

あれだけ

綺麗で美しい想いが

いつの間にか

暗い暗い闇の中に

仕方ないって言葉と一緒に

沈んでいく

切ないな

って

思ったよ

神謝